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しきたり雑考(54)

さまざまな迷信(俗信)4

今月も、「さまざまな迷信(俗信)四」ということで考えていきます。
(『なぜ夜に爪を切ってはいけないのか』角川新書 北山哲著参考)

一つ目は「お見合いの席ではお茶を出してはいけない」です。
お見合いをしたことのない人には、興味のない迷信ですが、
なぜだろう、その意味を知りたいとい好奇心はあります。

そういえば結婚式のときに来られた方々には、
お茶でなく桜の花にお湯を注いだ「桜湯」を出したのは覚えています。
この風習は関東で、関西では昆布茶を出すようです。
桜の花は縁起のものだそうで、昆布茶は「よろこぶ」につながるようです。

お茶は、その意味合いから
「お茶を濁す」とか「茶化す」という言葉を連想してしまい、
縁談のときには使わないのです。

日本人の文化は、言霊(ことだま)を非常に大切にします。
結婚式の終わりに、閉式と言わずに「お開き」というのも、
言霊からきています。

また、北山氏の本では、お茶には隠れた意味があって、
関西では「女性器」や「性行為」を示していると書いています。
こんな意味のあるお茶を、出会ったばかりの男女の席に出すのは
失礼なことであるというわけです。

二つ目は「元旦には掃除をしてはいけない」です。
事始(ことはじ)めは二日からとよく言われることです。
小さいころ、元旦に掃除をしないと教わったことがあります。

理解できないことでしたが、
「掃除をしないのは楽だなあ」ぐらいにしか、思っていませんでした。

お正月を迎えるために、さまざまな用意をします。
注連飾り、門松を飾ります。
鏡餅を用意したり、お節を作ります。

注連飾りは、家の中を清浄にする力があります。
そして清浄になった家に、福の神を招き入れるのです。
鏡餅は鏡に神様が宿るという意味があり、
丸い餅の形が昔の鏡に似ていて、そこに神様が宿るのです。

それらの物を用意し、
今年も災いを除き、福をいただいて幸せになれますようにと、
祈るのが元旦です。

福の神がいらっしゃっているのに、掃除をして掃きだすのは、
福の神を追い出すのと同じで、元旦の掃除を禁じたのです。

元旦はゆっくり休み、神様のお徳をいただく日といえます。

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