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しきたり雑考(43)

祭りのさまざまな姿

今月は「祭りのさまざまな姿」についてお話し致します。

お祭りには、お神楽を舞い神事を行って神霊を迎え、
さまざまな供え物(神饌・しんせんという)をします。

それは、神様のお力で日頃の怨霊(おんりょう)や災害を祓い、
また稔りの豊さを願い、その稔りに感謝するのです。

さらには、神様にお供えしたものを共に食して、神様の霊力を頂き、
みんなが幸せに暮らせるよう念じることです。

四季によって祭りに意味も変化しています。

春のお祭りは、正月や農耕が始まるころ行います。
春ですから、作物が豊かに稔るようにと神様に祈念します。
特に田では稲作を守護する田の神を山からお迎えする祭りをします。

夏のお祭りは、華麗さや喧嘩祭りが特徴です。
京都の祇園祭りは、華麗な鉾(ほこ)を引いて練り歩きます。
私も一度見たことがありますが、荘厳なものです。
これは、夏に特有な疫病や自然災害、あるいは悪霊を鎮めるために行います。
喧嘩祭りといわれる祭りも随処で行われています。
神輿と神輿をぶつけ合う、危険な祭りとも考えられます。
そんな祭りは邪道のような気もしますが、日頃の人間の暴力性を吹きはらって、
日常に戻れば、平安な暮らしができることを祈ると言われています。
また、喧嘩という強さで、邪を祓うとも考えられます。

秋祭りは、もちろん作物の稔りに感謝する祭りです。
秋に収穫した穀物や神酒を供え、感謝の意味をこめて神霊をもてなすのです。
この時期に田の神が、その田を離れて、山に帰るという、
そんな信仰があったようです。
このようなことを知っている人や信じている人は、
現代では、非常に少なくなっていると思われますが、
収穫した五穀に感謝する新嘗祭(にいなめさい)は、よく知られています。

冬祭りですが、冬は冬至まで陽が短くなり、太陽の活力が弱まってきます。
それを復活させるために、火を焚く祭りが多いようです。
火を焚き、罪障消滅や福を招くのです。この火を焚くのも、秋祭りの続きで、
神霊を山に送るという意味で行う所もたくさんあります。

祭りの中には、泣き祭りや笑い祭りなどがあるようで、
昔の人はさまざまな方法で福を招こうとしたのです。

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