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しきたり雑考(29)

食べ物にまつわるしきたり

今月は「食べ物にまつわるしきたり」についてお話しいたします。

まず1番目は、「初物を食べると75日寿命が延びる」です。

小さいころ初物を食べるときに東を向いて食べろといわれましたが、
その理由は定かではありません。

75日というのは2か月半ほどで、だいたい一つの季節です。
春なら春の間、健康でいられるといことかもしれません。

代表的な初物はカツオ、サケ、ナス、キノコで
「初物四天王」といわれているようです。

初物にはおそらく取れたばかりの食べ物の精気が強く宿っていて、
それを身体に取り込むことで、自らの精気も充実し健康になると思われたのです。

今ではその初物を仏壇のある家では、先祖様にまずお供えします。
その善が運を運んできて、邪を祓う力となるのです。

2番目は「食べてすぐ横になるとウシになる」です。
私も小さいころよく言われた言葉です。

食べてすぐ横になるのは礼節がないとも考えられ、
また勤勉さにもかけ、怠け者になってしまう。
そんな意味があるといえます。
特に子どもを諫(いさ)めた言葉かもしれません。

逆に、よく母が言っていた
「親が死んでも食(しょく)休み」という言葉もあります。
全く反対の意味とも思えますが、大人になると、礼節も備わってきたので、
体力の衰えを考え、食事の後は少し休み、
消化をよくするで健康を維持することを願ったといえます。

3番目は「天ぷらとスイカは一緒に食べてはいけない」です。

今でもよく言われることですが、
実際に胃が疲れ気味のときには、避けたほうが良いようです。
天ぷらは油でスイカは水ですから、油と水は共に馴染みにくいものです。
ですから、消化不良を起こしやかもしれません。
またウナギと梅の組み合わせもよくないようです。

4番目に「酢を飲むと体が柔らかくなる」です。
これもよく言われたことです。

あるいは「酢を飲むとやせる」と江戸時代には言われていたようです。
酢には乳酸を分解する効果があるようで、
乳酸がたまると筋肉が硬くなり肩こり起こし、
それを改善する力が酢にはあるわけです。

昔の人が伝えてきた事は大切に受け取っていく。
それが、賢い生き方かもしれません。

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