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お釈迦様の生涯

満月の光

人はこの世に偶然に生まれ
死んだらどうなるか分からず
もしや灰になってすべてが無になる
あるいは大宇宙の中に吸い込まれる
あるいは風になってただよう
そんな無明の考え方をしがちだ

しかしそれが仏陀の悟りであろうはずがない
仏陀はこの世に計画し生まれ
そして涅槃という形で死を受け取り
仮にその姿を消し去っただけなのだ
それを月のたとえで説いている

ある人が月が出ていないのを見て
月は没し無くなってしまったと思う
しかし月そのものは無くなることはない
月そのものに生滅はないのだ

それと同じように
仏陀も人びとに教えを説くために
この世に姿を現わし父母を示した
さすれば人びとは
仏陀はこの世に生まれたと思う
あるいは寿命尽きていま涅槃を示すが
仏陀そのものはあの月のように生滅はないのだ

私がインドに生まれる姿は初月のごとく
出家を示すは八日の月のごとし
大いなる智慧を得て人びとや神々に教えを説き
さらに悪魔を導いたのは
ちょうど十五日の満月ようだ

実際月そのものに変化がないように
私も常住不変であるのだ
涅槃をいま示すがこれは仮の姿であって
私はいつも満月のごとく
あなたがたの頭上で教えの光を投げかけている
このことを忘れてはならない

やがて隠れた月が姿を現わすように
優曇華の花が三千年に一度花咲くころ
あなたがたの前に再誕するときが来よう

(了)

※12年の長きにわたりお釈迦様の生涯を語ってきました。
今回の145回が最後になります。
絵を描いてくださった山中一正氏に心から感謝致します。

次回からは「法華経」を詩に致します。


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