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仏事の心構え(133)

仏像の見方について 13 普賢菩薩

今月は「普賢菩薩」についてお話を致します。

先月は文殊菩薩でしたが、
文殊様は釈迦如来の脇侍として向かって右に獅子に乗り、祭られています。

普賢様は同じく釈迦如来の脇侍として向かって左側に白い象に乗り、
祭られています。

文殊様は智慧を表していましたが、普賢様は慈悲の行いを表しています。

お仏壇でいえば、
一般に本尊様に対して右に灯明を飾り、左にはお花を飾ります。
灯明はあたりを明るくしますから、智慧を表しています。
お花はその優しさとほほえみゆえに、慈悲の心を表しています。

それと同じように釈迦如来の右に智慧を表す文殊様を置き、
左に慈悲を表す普賢様を安置したのは、
仏教の精神をそこに体現していると思われます。

仏教は智慧を得、慈悲の行いによって、
多くの人を幸せにしていくことを目的としています。
理にかなった配置であるといえましょう。

普賢様は先ほども書きましたが、白い象に乗っています。
釈迦如来が母であるマーヤ様に宿られたとき、
白い象に乗ってお腹に入られたと言われています。

この白い象は悟りの象徴でもあり、
「すぐれた大いなる力」を表しているとされています。

一般には白象の上に坐を組み、合掌した姿をとっています。
中には4頭あるいは3頭の白象に乗っている普賢さまや、
1頭に頭が4つついている白象に乗っている普賢様もいます。

また、延命の徳を持つと言われている普賢様は、手が20本ほどついていて、
剣などの武器や蓮華などを持っている普賢様もいます。

一番古い普賢様は、
法隆寺(奈良時代の前期ごろ)の金堂の壁画に描かれている普賢様で、
以前私も法隆寺にお参りしたことはありましたが、
そのときはこの真実を知らずに、安易に見過ごしてしまいました。

知っていれば見過ごさなかったのですが、
知るというのは力のあることなのですね。

普賢様の慈悲の行いを私も念じるものです。