みにミニ法話
(303)「耐えて喜び満つ」
耐え忍ぶ出来事は、人生には、たくさん出てくることです。
それを避けることができればそれに越したことはありませんが、
耐えることで、心が成長して、強くなっていくというのも真実です。
竹にも節があって、
その節が無ければ、竹もまっすぐには立っていられません。
その節に当たるのが、
苦難に耐える、困難に耐えることではないかと思えます。
耐えることで、心に節ができ、強く生きている力になると思えるのです。
相撲で栃ノ心(とちのしん)が、
両国国技館で行われた初場所(平成30年のこと)で優勝しました。
平幕での優勝は6年ぶりといいます。
栃ノ心は、2013年の名古屋場所で右ひざに大けがをし、
4場所連続休場をし、幕下まで落ち、
もうやめようかと思ったこともあったようですが、
耐えて努力し、今回の優勝に結びつけました。
インタビューに答えて「幸せです」と答えていた姿は、
とても印象的で、耐えて喜び満つという、そんな姿を示してくれました。
このような例は特別なことですが、
耐えることもなく得た幸せは、感動が薄いものですし、
逆に、耐えて努力し得た幸せは、価値あるものとなる
というのがよく分かります。
さらに、人は年を経て、
若かりし頃の健康な身体は、しだいに衰え、
耐えることが多くなります。
こんな短歌がありました。女性の作品です。
何本も針穴に糸通した日 今なら解る母の気持ちが
(読売新聞 平成30年1月29日付)
この歌に教えてもらうのは、
若いころには気づかなかった健康な目も、
年を経るに従い老眼となり、針の小さな穴も見えなくなる。
娘に頼らなくてはいけなくなった、老いの辛さを感じ取れます。
今、自分も年を取って、針の穴に糸を通すことが難しくなった。
その老いの辛さに耐えなくてはならない。そんな気づきを得て、
この歌にしたのでしょう。
誰しも、老いに苦しみ、病に苦しみ、
それでも耐えて生きていくとき、その苦難に支えられている自分を感じ、
してくださる方に感謝の思いで、「ありがとう」と言う。
それがやがて、喜びの日々を得る方法です。
何事も耐えて、幸せをつかむ。
そこに喜びが満ちあふれてくるのだということを、
しっかり心に置いておくこくことが大切に思います。
