ホーム > 法愛 4月号 > 終わりの詩

終わりの詩

春を見た

小さな
紫の花が
野に咲いた
そこに春を見た

涼やかな風が
風鈴をならした
そこに夏を見た

枯葉が
いちまい
空に舞った
そこに秋を見た

粉雪が
語り合いながら
私の手のひらに
ひらり
そこに冬を見た

あなたの
ほほえみに
幸せを見て

あなたと
手をつないだ
その手のぬくもりに
やさしさを見た