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みにミニ法話

(271)「自分が変わる」

自分が変わるというテーマで思い出すのが、カメレオンです。
周囲の色に合わせて、自分の肌の色が変わります。

カメレオンだけでなく、ライチョウも、
冬は白色になり、夏はまだらな茶色になり、
自分の身を隠して、敵から自分を守っています。

私たちの身近にいるカエルも、
ずいぶん周囲の色に溶け込んで、肌の色を変えます。
みな自分を守るためです。

人はそうはいかなくて、自分を守るために、相手を変えようとします。
家庭で不和があれば相手がいけないと思い、相手を変えようとします。
離婚の原因のトップは性格の不一致です。
これも相手を理解しようとせず、相手を変えようとするけれど変えられないから、
一緒にいられなくなるのです。

人生は何事も思うようにならないのが大半をしめています。
相手も自分の思うようになりません。
仕事も思うようにならないから、努力して、その壁を打ち破り、
なんとか成功に導いているわけです。

特に人間関係でスムーズにいくのが、自分が変わるということなのです。
自分が変わることで、自分が返って守られるということがあるのです。
相手を思うように変えられなければ、自分が変わるのです。

考えてみると、自分は思うように変えられます。
努力が足りないと思えば、努力しようと思えばいいし、
優しくないと思えば、優しくなろうと思えばいいわけです。

相手のことが理解できないと、決めつけてしまうのでなく、
自分が変わって、相手を理解しようと努力する。

そうすると、今まで見えなかった世界が見えてくるものです。
相手が意地悪をしていたと思っていて、自分が変わり、
相手のことを見る努力をしていたら、本当は意地悪でなく、
自分を育てるためであったり、あるいはその意地悪が優しい気持ちからきているという、
そんなこともあるかもしれません。

不思議なことですが、
自分が変わることで、相手も少しずつ変わっていって、
やがて自分も相手も幸せを手にすることができます。

自分が変わることが、自分を守ることに通じていくのです。