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法華経の詩

法華経の詩(99)

提婆達多品 第十二(6)

仏 世尊は
もろもろの求法者に
集まった人びとに 続けて語った

ここに集うみなさん 未来において
この「正しい教えの白蓮」(法華経)を
聞くことがあるかもしれない

この経典を 聴いて疑わず 迷わず
しかも素直で
清らかな心で聴けば
三つの不運に至る扉は
閉ざされるであろう

すなわち
地獄・畜生・悪魔の世界に
生まれることはない
そして 十方の仏国土に生まれ
生まれ変わるたびに
この経典を聴くであろう

その時 智積(ししゃく)という菩薩が
自分の国に帰ることを仏に告げると
文殊菩薩と論議して帰るがよいと 仏が告げた

文殊は蓮華の(今で言えば)飛行機に乗り
海のかなたから現れ 
蓮華から降り立ち 仏に礼拝し
智積菩薩が文殊菩薩に
今までどれくらいの人びとを
導かれたのかの問に答えた

文殊菩薩は
数えきれないほどの多くの者を導いた
その導いた教えこそ
この法華経であったのだ と

そのとき
文殊菩薩が導いた 無数の求法者が
海の彼方から蓮華に乗り 空を飛んで
霊鷲山(りょうじゅせん)の
山頂の上空に とどまっているのが見えた