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扉の詩

(268)「恩返し」

ライオンが
小さな
ネズミをとらえ
食べようとした

ネズミは
助けてください
必ず恩を返しますと

ライオンは
そんなこと
あるはずがないと
思ったが
ネズミを
逃がしてあげた

一年がたち
ライオンが
人間のアミのワナに
かかった

ネズミは
小さな歯で
アミをかみ切り
恩を返した

助けて
いただいたことを
忘れずに恩を返す
ネズミさんにできて
私たち人間に
できないはずはない