扉の詩
(198)「立ちどまる」
時の流れは
とどまらない
矢のように
過ぎていく
その流れに
人も
われを失い
大切なものを
見落としてしまう
ときどき
立ちどまって
相手の思いを
見つめてみる
木陰に咲く
小さな花に
心をとめてみる
立ちどまって
耳をすませ
相手の考えを
静かに聞いてみる
野辺に咲く
花の語らいに
耳を傾けてみる
何か大切なものが
見えてくる
何か尊いささやきが
聞こえてくる