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扉の詩

あこがれ

庭に咲いた
菊の花
黄色にほほえんで
汚れがない

あんなに
風や雨に打たれたのに
文句をいうでもない

その場を
動けなくても
不平をいうこともない

小さな笑顔が
風に揺れて
ここちよさそう

花咲かせた
その努力は
人には見えない

見えなくても
認められなくても
そんなこと
何も気にかけず
そこに咲いて
愁いがない

ああ私も
そんな人間になりたい