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仏事の心構え(108)

仏壇 7 お仏壇を掃除する意味

今月はお仏壇の7回目になります。
「お仏壇を掃除する意味」についてお話をいたします。

それぞれの檀家さんの家に伺ってお仏壇でお経をおあげするときがあります。
お坊さんがお参りにくると思えばきれいにするでしょうが、
突然伺うと、お仏壇も結構よごれています。

また、お仏壇の中に、さまざまな小物はおいてある所があります。
お仏壇には必要なもの以外はおかないで、シンプルにきれいにしておくことが大切です。

花も枯れたら、新しいものに代えます。
冬などの花のない時期には、青葉の茂る木を飾ってもいいでしょう。

ほこりを払い、香炉もよごれやすいので注意をします。

お仏壇を掃除するのはあたりまえのことですが、
掃除する意味を確認しておきます。

たとえば家にお客さんが来られるときには、
あらかじめ掃除をしてきれいにしておきます。
自分が恥ずかしくないように、相手に失礼がないように、と掃除をするわけです。

お寺でも行事の時に、本山から管長さんや管主さんなどが来られるときがあります。
そんなときには、お寺の役員の人までもがお寺に集まり掃除をし、きれいにしてお迎えをします。

同じように考えてみるのです。

お仏壇には本尊様が祭られています。お釈迦様や阿弥陀様です。
そんな仏様が天から降りてきて、我が家のお仏壇に参られると考えたらどうでしょう。

天から仏様が降りてこられるのですから、
きれいにしておくことがとても大切になるわけです。

先月も仏さまにご先祖様の幸せをお祈りすると書きましたが、
そんな仏様が降りてきてくださるのですから、恥ずかしくないよう、
仏様に失礼がないように、お仏壇を掃除するのです。
あまりきたなくしていると、仏様は降りてこられません。

また仏様ばかりでなく、ご先祖様との交流をする場所がお仏壇でもありますので、
よごれていては交流することもできないのです。

きれいな清浄な場であるからこそ、手を合わせて礼拝もできるわけです。
どうぞ心の掃除をするように、お仏壇も掃除をしましょう。