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仏事の心構え(102)

仏壇 2 本尊様

今月は「仏壇」の2回目です。本尊様についてお話を致します。

先月、先祖様をお送りしたことのない家でも、仏壇を設け、礼拝することが大切であるというお話をしました。先祖様がないのに、仏壇など買う必要はないと思われますが、そうではないのです。

仏壇の真中に、本尊様を安置しますが、これが大事なことなのです。仏壇を買われても、本尊様がなく、先祖の位牌があるだけという家もたまにあります。しかし、仏壇には本尊様が必要なのです。

朝お祈りするとき、「ご先祖様、お守りください」とか、「ご先祖様、今日もみんな無事に健康でいられますように・・・」とか祈る場合があります。

これも大切なことではありますが、このような願いは、できることならば本尊様にお願いするほうがよいと思います。

そして「本尊様、ご先祖様をお守りください」と、こちらからご先祖様の無事を祈ってあげるのが、本来の祈りであると思われます。

本尊様があって、その本尊様の信仰を柱として、家族のみなさんが力を合わせ、生きていくスタイルが、仏教徒の真なるあり方です。

本尊様は宗派によって異なります。お釈迦様であったり、阿弥陀様であったりしますので、それぞれの菩提寺に相談されるとよいでしょう。

また菩提寺が定まっていなければ、お釈迦様や阿弥陀様を中心に、本尊様として迎えるのがよいと思います。

本尊様を買われた場合、開眼供養といって、本尊様の眼を開く供養をします。「魂を入れる」とも言っていいでしょう。縁のあるお寺さんに頼めば、快く供養をしてくださるでしょう。

仏教の基本は、まず仏に帰依することです。帰依は信仰すること、信心、信頼、尊敬するという意味があります。そうして、心の姿勢を調え暮らすところに幸せの光がさしてくるのです。