3月になると、信州でも花が咲きだし、
野辺に、小さな花をたくさん見つけることができます。
あまりにも小さいので、花を探そうと思わなければ見過ごしてしまう、
そんな花たちです。
白や紫、ピンク色をした花たちです。
そんな花を見ていると、心がとても癒されるのです。
そしてほほえましくなるのです。
花を見て、怒ったり不満を思う人は数少ないと思います。
花が無心に咲いているからでしょうか。
私はその花のほほえみの中に、仏様の姿を思い浮かべるのです。
それが形になって護国寺に、野の花観音という、観音様が37体、建ちました。
観音様があらゆるものに化身して、
たとえば、花の中にいらっしゃって、そのほほえみを私たちに投げかけている。
そう思うのです。
そして無心に咲いてはいますが、
何か私たちに大切なメッセージを投げかけているのではないかとも思えるのです。
護国寺の野の花観音様の一つ一つの観音様の写真を撮って、
それを葉書にし、花たちが何を語っているかを想像して、
そこに文字を入れ、絵ハガキ作りをしています。今までに10数枚ほど作りました。
以前作った絵葉書の中に、たんぽぽ観音と、二輪草かんのんがあります。
たんぽぽ観音には「あなたの幸せを祈っています」と書きました。
もう一つの二輪草かんのんには「この場所に咲いてやさしさの風を吹かす」です。
はたして、たんぽぽの花が、
「あなたの幸せを祈っている」というのは定かではありませんが、
しかし、きっとそのほほえみの中に、そんな祈りにも似た、
語らいがあるのではないかと思えるのです。
そしてもう一方の、「この場所に咲いてやさしさの風を吹かす」は、
花はその場所に咲いて、動くことができません。動くことができなくても、
その場所で一心に咲いて生きています。その姿を見た人が、
その生きる姿に感動されることもあるかもしれません。
そんな花の姿に、
「あなたのいる場所で、精いっぱい生きなさい。
その一生懸命生きる姿が、周りの人たちを幸せに変えていくのです」
というメッセージを読み取ることもできましょう。
野辺で出会った花たちから、このみにミニ法話を読まれた皆さんは、
どんな生き方を、どんな言葉を受け取るのでしょう・・・。