負けるということで思うことは、
この世は思うようにならないということです。
自分が満足するように、何事も望みがかなっていけば、
負けることはありません。
オリンピックで金メダルと取りたいと思い、
それが思うようになって、簡単に取れてしまえば、
負けることはありません。
友達と喧嘩するのも、自分の思うようにならないからです。
思うようになれば、負けることもなく、平気でいられます。
今はどうか知りませんが、昔小学校の運動会でかけっこをするのに、
誰も負けないように、同じタイムの子どもを走らせていたようです。
社会に出ればみな競争の世で、負けるか勝つかの世界です。
小さい頃から、負ける悔しさと、
その悔しさに負けない心の力をつけなくてはいけないのに、
間違った教育をしているものだと、思ったことがありました。
負けるのは悔しいことですが、
その中から何か心の養いになる尊いものを、人は見つけ出すと思うのです。
それが宝であり、負けたことからくる報酬のような気もします。
こんな詩があります。
「味」という詩で、60才になる女性の方が作ったものです。
「味」
思うように ならなくて しょんぼりしたり がっかりしたり
それこそが 心を育てるのだと 気がついた
気づくまでに 何十年も かかったが
その年数にも 深い味がする(産経新聞「朝の歌」 平成25年6月21日付)
こんな詩です。
世の中は思うようにならないことが多いのです。
そのために、今月のテーマでいえば、勝ち負けで負けて、
しょんぼりしたり、がっかりする。しかしそれが心を育てている。
そんな心の教えになります。それが人としての良い味をつくるわけです。
負けることは悔しいことですが、その辛さに耐え、
今一度立ちあがって、挑戦していく。
そんな生きる姿勢が尊いのだと思います。
そう考えていくと、思うようにならないこの世は、
たくさんの学びがあり、心を養うのに、とても大切な世界であると思います。
思うようにならないことにくじけないで、何度も立ちあがっていく。
そんな負けない心が、尊い人生を築いていくのです。