物質的な豊かさと貧しさがあります。
日本は随分豊かな国になり、アフリカなどの貧しい国と比較すれば、
天国にいるような、そんな国かもしれません。
個人個人にとっても、お金があり、土地があって家がある。
そして普段の生活に困らない。このような豊かさは大切なことです。
そのために、一生懸命働いて、日々の生活を保っていくのも重要なことです。
東日本大震災にあった方で、
「水道料や市民税など普通に働いて、普通に納めたい」
という女性の人もおられましたから、
税を納めることができるのも、豊かで有り難いことなのです。
私たちは、
気がつかないような豊かさの中で暮らしているのかもしれません。
こんな思いを感じ取れるのも、心の豊かさに関係していきます。
物質的な豊かさはお金である財ですが、
精神的な豊かさは、思いやりの心や慈悲の思いで、
その思いをどれだけ心に持っているかで、その人の心の豊かさが決まってきます。
ずいぶん前にマザー・テレサが日本に来られた時に、
日本は豊かな国になったけれど、心が貧しいと言われました。
それは人びとの心に愛が足りないからということでした。
この愛はキリスト教の教えですが、仏教の慈悲の心に通じていくものがあります。
愛や慈悲の思いは、相手を思い、優しさや思いやりの心を抱いて、
自分ばかりでなく、相手の幸せも願って生きられる力です。
そんな愛や慈悲を貯金を積むように、心にたくさん持っている人が、
心豊かな人であると思われます。
そんな愛や慈悲を心に貯めていくためには、
まず、その思いを大切にすることだと思います。
愛や慈悲を人に分け与えていくと、なぜか減るように思われますが、
それが逆に心に貯まっていくのです。
お金は使えば使うほど減っていきますが、
愛や慈悲は、使えば使うほど、心に貯まっていき、
ますます心が豊かになっていくのです。
なぜならば、愛や慈悲を使うと、
自分ばかりでなく、まわりの人も幸せになっていくからです。
そんな心の豊さを求め、心の貧しい人にならないことです。