さらさらとは、水が川を流れるとき、
石や木の根などに当たっても、上手にそれらをすり抜け、
止まることなく、淀(よど)みなく流れていくさまを表しています。
澄んだ水が小川をさらさらと流れて行くさまは、
清々しさを感じさせてくれます。
そんな水の流れる様子を、人はよく人生にたとえ
「あの水のように生きられたら」と考えたのです。
河(かわ)は人生で、
河のなかにある石や木の根は、この世の困難なことを表しています。
そして水がさらさらと石をすり抜けていくさまを、
自分が困難という石にぶつかっても、いつまでもそれにとらわれて苦しい思いをするのでなく、
いつかは過ぎ去っていくものと思い、その困難を受け入れながら、また押し流していく。
さらさら生きるとは、そんな心の持ち方を水の中に発見した言葉です。
病気になって苦しい。
そんなとき、さらさらと流れていく水のような境地になれたらと思う。
そうすれば、病気の苦しみも癒されていく。
老いる苦しみがある。
足腰が弱り、仕事もはかどらず、先行きも心配になる。
そんなとき、さらさと流れるような心境になれたら、どんなに楽なことかと思う。
河の中にある石や木の根は水の力で蹴散らすことはできません。
それを初めにどけようと思わないで、それに正面から当たって受け入れ、
その石を上手にすり抜けていく。
そのように、私たちも、老いや病、またさまざまな困難も避けることはできない。
そうまず悟り、水のように柔軟に、素直に、静かにその困難なことを受け入れ、
そしてさらさらと過去へ流していく。こう思うだけでも、苦しみが半減してくるのです。
「さらさらと生きる。さらさらと、さらさらと・・・」と、何度も口ずさんでいると、
いつのまにかそんな心境になって、苦しみをすり抜けていける、力がでてきます。
「さらさらと生きる」という言葉の力と、
水が石をすり抜けていくイメージを心に描くことで、
水がさらさらと流れていくような人生が展開していくのです。
そんな人の生き方を見て、まわりの人達はその人に清々しさを感じ、
また本人も心を毒さず、水のようにきれいな心境を保てるのだと思います。