思うとおりの人間になる
自分の夢を抱き努力していけば、必ずその夢はかなうというのには、
一つの法則があるのです。
それは、「人は思いどおりの人間になれる」という考え方によります。
この考え方は、現在多くの書が出ていて紹介されていますが、
これについてお釈迦様はどう説かれているのでしょう。
もうすでに2500年前になりますが、
『感興のことば』という仏典の中に、こう説かれています。
目的が達成されるまで、人は努めなくてはならぬ。
自分の立てた目的がそのとおりに実現されるのを見よ。
希望したとおりになるであろう。
「自分の立てた目的がそのとおりに実現されるのを見よ」といいます。
「そうすれば希望どおりになる」とも言っています。
自分が思っていることをしっかりイメージしていれば、
必ずイメージしたような自分になっていけるということです。
簡単にいえば、「人は自分が考えるとおりの人間になる」ということです。
そのために、目的が達成されるまで、地道に努力することであると説いています。
思うとおりの人間になるというのは、
自分の不幸を他の人の責任や環境の責任にしていれば、
そのような無責任な人間になっていくということです。
苦難を自分の問題と受け取り、自分がまず変わっていこうと思えば、
責任ある自分になっていけるということです。
どちらを選ぶかで、勝者と敗者に分かれるのです。
母と父は仲が悪かった、そのため私は不幸で結婚もできないと思えば、
そこに自分の責任はまったくありませんから、無責任な人間になっていきます。
そうでなく、父母の生き方を反面教師として受け取り、
自分の責任のもとに、自分の幸せを作りあげていこう。
そう思い生きていけば、責任ある人間になっていき、
やがて必ず、幸せを手にしていくでしょう。
自分が変わる
次の投書からも、そんなことを感じとることができます。
ずいぶん前のものですが、内容自体は古くなっていません。
57才の女性の方のものです。
苦労から逃げぬ生き方を学んだ
あるご夫婦に「仲の良い秘けつは何ですか」と尋ねたところ、
意外な奥さまの言葉が返ってきた。人生の酸いも甘いも体験を積んだ年配の方だ。
主人が酒乱でね。地獄の毎日でしたよ。
毎日逃げ惑い、殺されそうにもなった。死ぬことばかり考えていたね。でも、相手が悪いと責めている間って、結局自分も苦しんでいる。
私が悪かったと気づいたのよ。私は変わろうと思った。
その日から、主人の酒が減り、やがて飲まなくなった。
優しい主人の心も見えるようになった。苦しいことから逃げるのは楽。
でも、逃げる癖をつけると、ずっと逃げなあかん。お金に換えられない大切なものを学んだ。
いろいろな問題を乗り越えてこそ
人への思いやりも深くなるものだと考えさせられた。私もそんな年齢を加えていきたい。
(読売新聞 平成12年12月22日 ※太字筆者)
太字のところに、「私は変わろうと思った」と書いています。
自分の責任のもとに、生きていくという決意をしています。
すると自分の欠点や足りない所も見えて来て、
そう見えると旦那さんの良い所も見え、
互いが心を許しあえる仲に戻っていくことができたということです。
自分は自分自身の思い、考えで作っていけるのです。
ですから、夢を抱き努力していけば、必ず夢を抱いた自分になれるわけです。
勝者としての在り方でしょう。
勝者への道 3 感謝の心を忘れない
勝者となるためにもう一つ大切な考え方は、感謝の心を忘れないでいることです。
勝者となるためには、一人の力では決して成し遂げることはできません。
先の綾小路きみまろさんにしても奥さんの陰の力がありましたし、
森進一さんという厳しく接してくれた方がいて、また聞いてくださるお客さんもいて、
そんな多くの人の支えをえて、成功者となったのです。
それをいつも忘れず、「私一人の力ではない。多くの人のささえがあってこそ」と思い、
心の中で手を合わせ、多くの人を拝んでいく、そんな感謝の姿が勝者には必要です。
勝者となるためには、自分自身の自助努力はもちろん必要です。
自分が一番苦労をし、頑張ってきたのですから。
でも、人は一人では生きていられないという事実を常に胸に刻んでおくことです。
感謝は心を柔らかくし、相手の気持ちを察し、
自分の狭い世界を超えた大きな世界を見ていく力を与えてくれます。
心柔らかに、相手のほほえみを受け取りながら、
自分の夢に向かってたんたんと努力していく生き方の中に、
幸せの光が投げかけられるのです。