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法華経の詩

法華経の詩(91)

見宝塔品 第十一(3)

地から涌き出した
多宝如来の塔が
空中にそそり立つのを見て
偉大なる志を持つ求法者としての
大楽説(だいぎょうせつ)菩薩が
仏 世尊に語った

世尊よ
私たちは世尊の威光により
多宝如来の全身を見ることができます

そう語ったとき 世尊はさらに
仏陀のみ知ることのできる
真理を語った

大楽設(だいぎょうせつ)菩薩よ
かの多宝如来には
重大な誓願(せいがん)があった
その誓願とは次のような誓願である
もし 他の仏国土で尊い仏たちが
この「法華経」を語ることがあれば
そのとき
多宝如来の全身を祀る塔としての私自身
「法華経」を聞くために
その経を語る仏の傍(かたわ)らに行きたい

また かれらの尊い仏が
私の全身である塔の扉を開いて
そこに集った人びとに
私自身の如来の姿を見せようとしたとき

私の分身が
それぞれ異なる名前で
それぞれの仏国土に現れ
教えを説いていても

それらの分身を一緒に集めて
私の全身を祀る塔の扉を開き
「法華経」を聞く人びとの前に
私の全身の姿を見せたい と

今 この尊い誓願が成就しているのだ