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法華経の詩

法華経の詩(84)

法師品 第十(2)

仏 世尊は
薬王菩薩(やくおうぼさつ)によせて
この集まりに集った
八万の求法者(ぐほうしゃ)に続けて語った

この法華経の
ただ一句を心にとどめ
人に聴かせ
人に教え示し
この教説を尊重する者たちは
未来において
完全なる「さとり」を得るであろう

それは何故かというと
この法華経の一句でも 心に留める者は
如来と同じように
尊敬を受けるものであるからだ

ましてや
この教説を理解し 心に留め
読誦し 暗唱し 説明をし 書写し
あるいは書写してもらったり
書写してのちに
ときどき思い出しては唱え

この経典に
花や香水を供えて供養し 合掌して礼拝し
この経典を大切にして 尊び
礼賛する人はなおさらのことである

また このような人は世間を憐れんで
この教説を説き明かすために
前世の請願の力によって
この閻浮提(えんぶだい)という この世に
人間として出現した
如来さながらの人であると 知るべきであるし

仏である私が 入滅したのちに
人びとの幸せを願い
この教説を説き明かすため
この世に現れた人は
如来の使者であると 知るべきである