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法華経の詩

法華経の詩(82)

授学・無学人記品 第九(4)

仏 世尊は
また 学(がく) すなわち
学習中である弟子と
無学(むがく) すなわち
すでに学習を終えた弟子たち二千人が
満足し 穏やかで温和な心で
仏を見上げているのを見た

そして 阿難(あなん)に語った

阿難よ
あなたは学と無学の二千人の弟子が見えるか
かれら二千人の弟子たちは
すべてみな
求法者としての修行を 同じように修め

数知れない尊い仏たちを敬い
崇(あが)め尊び 供養し 尊重し 
その正しい教えを礼賛して

最後の化身において
同じ時刻に 同じ瞬間に 同じ時期に
それぞれの世界に化身した仏国土で
この上ない 完全な「さとり」を得るであろう

かれらは 宝相(ほうそう)如来と名づけられ
かれらの寿命の長さは限りなく
かれらの住む仏国土は 素晴らしく美しく
かれらの説く教えは あまねく行き渡り

入滅したあとでも
その正しい教えは 永く続いていくであろう

仏の記を授けられたこと(授記)を聞いた
  二千の弟子たちは語った

仏は世の中の光明です
わたくしどもは この予言のみ声を聞き
あたかも甘露を注がれたように幸福です
この予言を決して疑わず 不安もありません
この上ない幸いを得ています

(授学 了)