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法華経の詩

法華経の詩(20)

方便品 第二(8)

仏は
舎利弗(しゃりほつ)に語っていう

前世において修行を怠り
知恵のない愚かなものたちは
どう生きていけばよいかが分からず混乱し
愛欲にふけり
欲望のために心が乱れていた

ゆえに薄徳少福(はくとくしょうふく)のものとして
徳が薄く 福徳(しあわせ)になれず
死んでは生まれ 生まれて死んで
無駄な転生を繰り返したのだ
彼らは決して 仏の声を聴くことがない

仏は大いなる慈悲の心で
彼らの苦悩を終わらせようと
方便としての巧妙な手段で
教えを解き明かしたのだ

しかし今は
すべての人が仏になれるという教えをもって
迷えるものたちを導こうとする
仏の子としての あなたがたは
来世必ず みな仏となることができる

仏の教えを聴き
あるいは 過去世で仏の教えを聴いた人びとは
布施の心を大切にし 戒めを守り 耐え忍び
  瞑想坐禅し 知恵を深めるものたちは
すべてみな 仏の悟りを得られよう

仏が入滅(にゅうめつ)した後
その教えに従い 忍耐強く自らを律して
正しく生きていくことができれば
すべてみな 仏の悟りを得られよう

入滅した仏の遺骨を守り 供物をささげ 
塔を建て まごころこめて供養すれば
すべてみな 仏の悟りを得られよう