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法華経の詩

法華経の詩(19)

方便品 第二(7)

仏は
今まで あなた方が
仏となると語ったことはない

何故かといえば
あなた方の機根を見
時期を待ち 好機を見て語るからだ

今まで方便として
人びとの能力に応じて
数々の教えを説いてきた
しかし
今はまさしく 好機をえた
真にすべてを救う
大乗(だいじょう)としての真理を説こう

大乗としての経典 すなわち
この広大無辺の法華経を聞けば
あなたが未来において
人々の幸せを願い
人びとを憐れむ仏になるであろう
あなた方は世に勝れた仏になるであろう
そう予言し 授記(じゅき)する

もしも この法華経の一つの教えの詩(うた)を聴き
心に留めたならば
悟りをえること疑いがない
方便として幾つかの乗り物(教え)を除いて
ただ みな仏となることができるという
一乗(いちじょう)の教えしかない
二もなく三もないのだ

仏の智慧を世に弘めるために
仏は世に出現する
その目的はただ一つ ただ一つの乗り物しかない
それは すべての人が仏となることなのだ

仏の言葉に虚妄(こもう)はない
虚言がないということだ
仏を信じよ 仏を信頼せよ