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仏事の心構え(87)

お墓 4

今月は「お墓」について、4回目のお話を致します。今回はお墓の建てる時期や購入額について考えてみます。

まず、お墓はいつ建てるのかということです。特別な決りはありませんが、生前に建ててしまう場合や、亡くなって四十九日に建ててしまう方もおられます。
生前に建てると長生きができないと心配する人もおられますが、それは迷信でしょう。できることであるならば三回忌あたりまでには建てたいものです。

お墓は高額ですから決断がいります。その決断をいつ行うかが大切になります。決断できないでいると、三十三回忌まで建てられなくなってしまう場合もあります。

お墓を建てる場合、簡単な地鎮祭をする場合もあり、完成したときには開眼供養を行います。 俗に「魂入れ」とか「性根(しょうね)入れ」とも言われ、お墓がただの石の組み合わされたものでなくて、手を合わせ、 ご先祖様の徳を偲べる大切なお参りの場に、お経の力を使って変えるわけです。

ちなみにお墓の値段ですが、全国約400の石材店でつくる中間法人「優良石材店の会」(週刊ダイヤモンド2008.1.12号に掲載)によると、 昨年の全国平均の墓石購入費用は174万円だそうです。

100万円から200万円でお墓を作る割合が全体の45.2%ですから、この辺が墓石の金額の目安になるでしょう。
しかし50万円から100万円未満の人も約30%おられますから、無理をなされずに計画をたてればよいでしょう。

昨年は「偽」がその年を象徴する字になりましたが、外国産(中国産は非常に安価らしい)を国内産と偽って売っている業者があれば注意を要するでしょう。
ちなみに最高級とされる香川県で取れる庵治(あじ)石は、九寸角で1,000万円するといいますから、石によってはピンからキリまであるということです。

要は心を込めてご先祖様をお参りしたいという心構えが、何よりの供養の心です。次回は永代供養墓や自然葬などについてお話し致します。