今月は「檀家さん」についてお話し致します。
あるお寺の檀家であるというのは知っているのですが、
そのお寺さんがどんな宗派なのか知らない人もいます。
また檀家には入らないとか、
お寺さんで会員制というシステムを取っている、
そんなお寺さんもあると聞きます。
歴史的には、檀家制度は江戸時代に始まると言われていて、
幕府がキリスト教を禁止するために、キリスト教徒ではないことを証明させるため、
強制的にお寺の檀家に組み入れたことが始まりのようです。
この制度を確立させるために、
何よりも亡くなった人の儀礼である葬儀をお寺が行い、
その儀礼の中で、キリシタンであるかどうかを確かめたようです。
中には仏壇の奥にキリシタンの隠れ物がないかを調べさせたという記録もあります。
檀家さんにとってのお寺を檀那寺(だんなでら)といいますが、
その檀那寺がない場合には、葬儀をしてもらえなかったといいます。
この檀家制度も、明治4年に廃止されていますが、
当時の檀家制度が、色濃く残って今でも続いています。
一方、都会の方では、亡くなった人がいても檀家に入らず、
葬儀社がすべてを取り仕切り、僧侶まで使うようになっているとも聞きます。
今では葬儀をして、後の年忌もしない。
あるいは葬儀もしないで、直葬(ちょくそう)といって、
病院から火葬場へ、そして墓場へ行く。そんな家もあるようです。
死んだら終わり、という考え方が先行しているとも感じ取られます。
宗派によって異なるとは思いますが、
本山などを開いたお坊さんには何百年経った今でも、
日々お膳をお供えし、お参りを欠かさないでいます。
お寺にも種類があって、修行寺(しゅぎょうでら)、祈祷寺(きとうでら)、
そして亡き人の菩提を弔う菩提寺(ぼだいじ)があります。
前者の二つは檀家さんがないお寺が多く、
三番目の菩提寺が、檀家さんの先祖様をお祀りし、菩提を弔っていて、
この菩提寺が大部分をしめています。
霊的な観点からいえば、お寺は大きな霊的地場で、本尊様の霊存在がご降臨され、
亡き方がその仏様に守られる唯一の場になります。
菩提寺を持たない家は、先祖様の霊は、縁がないので、
お寺の山門から入ることができません。
ですから、菩提寺を持ち、先祖様の菩提(あの世での幸せ)を守っていただき、
自らも所属する宗派の教えを生きる糧とし、亡くなれば先祖様として守ってもらう。
そのために生きている内から、お寺を護持していくという、
「徳行」を積むことが大切に思われます。