今月は明王の4回目です。今回は烏枢沙摩明王(うすさまみょうおう)です。
仮名がふってないと、読める字ではありませんね。
この仏様は、禅寺ではトイレに祀(まつ)られていて、
トイレに入る時にはこの仏様に合掌礼拝して入り、
出る時にも合掌礼拝して退出します。
なぜならば、この仏様は不浄を清浄に転じる力があるとされているからです。
また、ある修法に従えば、悪鬼(あっき)などの祟(たた)りを起こす妖怪などを退治し、
あたりを仏が住まう清浄な領域にする力があるともされています。
サンスクリット語では、ウッチュシュマといい、
それを意訳して不浄金剛(ふじょうこんごう)などと言われることもあります。
不浄な悪魔を退散させる使命を持った仏様であるわけです。
昔から民間でよく信仰されたようで、やはり不浄所などに祀られていたようです。
お姿は怖い顔をしています。忿怒相(ふんぬそう)です。
一目で明王様と分かります。顔は一つが、一般的です。
手の数が二本、四本、六本などがあり、髪の毛は逆立てています。
上の部分にはヘビが取り巻いているものが多いようです。
手足にもヘビを巻きつけているものあります。
なぜ、ヘビかと思ってしまいますが、ヘビにはどんなものにも負けない生きる力、
強い力があるようです。
身体は赤い色をしているものもあれば、
禅寺で祀ってあるのは黒いお姿をしています。
牙をむき出し、目は蜜目(みつもく)といって、
黒目が小さく、少し変わった目をしています。
こうして明王を見てくると、普通の人からは想像できないようなお姿をしていて、
なぜこんな仏様がいるのか理解できない部分もあります。
大日如来の脇侍であるようで、
私たちの煩悩や邪をのぞいてくださるのですから、
それは怖いお姿をしていなければ、使命が果たせないかもしれませんね。