今月は「弥勒菩薩」です。
弥勒菩薩で有名なのは、京都の広隆寺に祭られている弥勒菩薩です。
私も何度もお参りしたことがありますが、
本堂に安置されているのでなく、博物館のようなところにありますので、
礼拝の対象になっていないのが残念なところです。
姿は半跏思惟像(はんかしゆいぞう)で、
椅子に座り右足を左足の上に組み、右手を頬の所にかざしています。
今度、地上に生まれたとき、
どんな救いの教えを伝えようかと考えている姿だそうです。
この姿があまりにも有名なので、弥勒菩薩はこの姿しかないと思っていましたが、
この形は奈良以前に多く、一般の形は違うようです。
一般の姿をいうと、菩薩によくあるように、宝冠をかぶっています。
そして蓮華の台に結跏趺坐(けっかふざ)し、両手に宝塔を持っているのです。
この宝塔を持っているのが、弥勒菩薩の特徴のようです。
この宝塔は、釈迦如来の遺骨が納められている仏塔をかたどったもので、
この塔に釈迦如来が宿ると考えられているようです。
弥勒菩薩はサンスクリット語ではマイトレーヤといい、
慈しみから生まれたという意味があるようです。
この菩薩で有名なのが、56億7000年後に、この世に下生して、仏陀となり、
人びとを救済するという信仰です。
そんなに遠く生まれるのなら、地球があるかどうか分からない時代といえますので、
何かこの数字には意味があって、近い将来、仏陀として生まれてくる可能性も
否定できないかもしれません。
弥勒菩薩は今、兜卒天(とそつてん)というところで
法を説きながら、修行に励んでいるようです。
この兜卒天には49のお寺(院)があり、
多くの天人が、それぞれの寺院で、学びを深めているようです。
こちらの世界から言えば、兜卒天はあの世の世界にあたります。
この世ばかりが、生きる場所ではないのです。