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みにミニ法話

(142)「自己実現の法」

人生は自己を拡大していく旅であると言われています。

自分がこの世に何のために生まれ、
それを知って、どのような学びをし、自分を高めていくかが、
私たちに課せられた人生といえます。

その自己拡大には終わりがなく、常に学びが続きます。

「人間死ぬまで学びだ」とよく言われることですが、
その学びのなかで自己を成長させていくことが、
自己を実現することになるわけです。

この自己実現をしていくために、この世に何のために生まれ、
どのような学びをするのかを、日頃から探究していこうという精神が必要です。

人はみな違った環境や立場をもっていますので、
与えられたこの世の課題も違うでしょうが、
私の与えられたこの世での課題は何か、と常に自らに問うて生きている人と、
そうでない人の人生は大きく違ってくると思われます。

亡くなる時にはじめて
「私は、今まで何のために生きてきたのだろう」と自らを振り返っても、
時すでに遅し、です。

そうならないうちに、この問題と取り組み、
自らの生き方を日頃から顧みることが大切なのです。

また、この自己を実現していくためには、
自分のまわりに実に多くの人がいるということを知っておくことが必要です。

]人は一人では生きられないとよく言われることですが、
なぜ、こんなにも多くの人びとがいるのでしょう。

肌の色の違う人、性格の違う人、お金持ちや貧乏な人、
病気の人やその人を助ける人、苦しんでいる人や悲しみの中にある人、
さまざまです。

そのような多様な人々の生き様を、自らの生き方に照らして、
その人たちの生き方から学んでいく。

また互いに切磋琢磨し学んだり、助け合ったり、
感謝しあったりして、多くを学んでいくわけです。
そんな姿勢が自己を拡大していくのです。

この自己をどこまでも成長させていくという「自己実現」は、
この世のみで完結するのではなく、
異なる地域や異なる時代に何度も生まれ変わって、
なされていくのです。

常に勤勉で誠実で、他を思う心が、
確実に自己を拡大していく方法であることを知り、
正しい自分を、自分の手で作り上げていくことです。