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みにミニ法話

(101)「三つの宝」

4月8日は「花まつり」で、お釈迦様の誕生を祝う日です。この日は、お釈迦様から多くの教えをいただいたことに感謝する日でもあります。

教えを聞く基本的な姿勢を考えてみます。それは「三宝帰依―さんぽうきえ―」という姿勢です。

三宝とは三つの宝で、帰依は信じるとか信頼するという意味があります。ですから三つの宝を信じ、信頼して生きていくとなります。

三宝 一つ目

三宝の一つ目はお釈迦様です。お釈迦様を信じるということです。教えを説いてくださったお釈迦様を、心から信じ信頼申し上げるということです。

何かを教えていただくには、教えてくださる人を信頼しなければなりせん。教えはよくても、教えてくれる人は気に入らないから信じないというのでは、勝手がすぎます。

お釈迦様が活躍されたインドにおいても、お釈迦様への信仰が深まり、亡くなってからは、そのみ姿を仏像にするだけでも畏れ多いとし、最初は足の裏を石に刻み(仏足石―ぶっそくせき―という)、それを礼拝の対象としていたほどです。

三宝 二つ目

三宝の二つ目はお釈迦様の説かれた教えをいいます。ある山の洞窟に、金貨やダイヤモンドがあれば、みんな持って帰りたいと思います。「今回は一握りの金貨でいい、また次に来たときに持って帰ろう」という人はいないでしょう。今度来たときに、そこにまだあるかは定かではないでからです。

それと同じように、生まれてきたこの世で、聞ける教えは手に持ちきれないほど聞いて、自分のものにすることが大切なのです。

三宝 三つ目

三宝の三つ目は、お釈迦様の教えを人生の指針として生きている人びとを信頼し、共に手を取り合って、幸せな世にこの世を変えていこうとすることです。

できれば家族のみんなが、お釈迦様の教えにそって生きられ、みんながその教えの元に信頼できるような家族愛を築いていくことが理想です。
今でも天上の世界から、ほほえんで私たちを見守っているお釈迦様のみ姿を思い浮かべてみてください。