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みにミニ法話

(97)「教えの言葉」

人生を生きるうえで、自らを導く教えの言葉を持つことが必要です。 その教えの言葉を常に心に刻み、その教えの言葉にそって生きるのです。 こう生きられる人は、非凡の力を持っていると思われます。

人に「あなたはどう生きるのか」とか「どう生きてきましたか」「あなたの人生は・・・」と問われたとき、間も空けず即答で、ひとつの教えの言葉を語ることができる。 それほどに、教えの言葉を自分のものにしておくことが大切です。

たとえば「慈しみ深き人となれ」という教えの言葉を持ったとします。
その言葉を自らの心の中に常に言い聞かせ、「そうあらん」と日々念じて生きることです。 常に自分の心のなかに「慈しみ深き人となれ」と語りかけていくのです。

そういつも念じていると、その言葉が生活の中に生きてきます。 生きてくれば、その言葉が大きな働きをするようになるのです。そしてその働きから、人生観をより深くしていくことができるわけです。
「慈しみ深き人となれ」と自らに語りかけていると、「相手を思いやることが大切だ」と思えてくる。「相手の気持ちになってみよう」とも思えてくる。

実践は難しいことですが、していただいたら「ありがとう」と言ってみよう。間違いがあったら「すみません」と言ってみよう。 名前を呼ばれたら「はい」と言ってみよう。そんな行動ができるようになります。
これは言葉での実践ですが、行動でもできるようになってきます。 笑顔で接しようとか、困っている人の力になってあげようとかさまざまなことができるようになってきます。

そしてそこから人と人との関係が調和してきて、お役に立てることの喜びを感じることでしょう。 また生かされていることの意味を知り、幸せの意味が分かってくることでしょう。

生きるうえでの教えの言葉を持ちましょう。これを持つことで、人生がさらに充実したものになるのです。