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法話

念じる力を知る 3 正しい念と悪い念の力

実現していく善悪の念

念には正しい念ばかりでなく、悪い念もあります。
この両者とも実現していきます。

悪い念というのは、恨み、憎しみ、嫉妬といったものです。

憎しみがあって、「あの人は交通事故になればいい」
「この人は病気になればいい」とずっと思い続けると、
相手の調子が悪くなることがあります。

「人を呪わば、穴二つ」ということわざのように、
人を憎しみ恨むことで相手も調子が悪くなっていくのです。
さらには呪った自分も調子が悪くなって不幸になっていきます。

逆に正しい念は、
人の幸せを念じれば、相手も幸せになっていき、自分も幸せになっていけます。

「人の幸せ願えば、花二輪」といえます。
これは生きるための法則であると知っていることです。

あの世の姿

念は思っていること考えていることで人には見えませんから安心して思い続けることができますが、 肉体を去ったあの世の世界にいけば、思ったことが一つの姿として現れてきます。

ずっと80年生きてきた、その思いや考えが念としての姿となって現れてくるのです。

80年やさしさを思い続けてきた人は、
光を放ったやさしい姿としてそこに現れます。

80年ずっと欲深い思いを念じてきた人、
「ないない。欲しい欲しい。私には何もしてくれない。こんなにしてあげているのに!」
という思いを持ち続けて生きてきた人は、欲深い姿に変化(へんげ)するのです。

それを昔の宗教家は霊的に見て、餓鬼の姿として仏典に言い伝えてきたのです。
童話の世界の話ではありません。

こんな姿になるくらいなら、生きているうちに正しい念を持ち、
その念を使った自分が幸せになると共に相手も幸せになっていけるような人生を送るべきでしょう。