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法華経の詩

法華経の詩(54)

薬草喩品 第五(13)

このように世尊なる仏は
弟子たちにさまざまな教えを説き
そして
不滅で吉祥なる悟りの総括をした

私たちの住むこの世は
私たちの暮らすこの環境は
実際にあるように見える
家も道も広場や店も
自然の木々や花々 山や海も
みな確固として
存在しているかのように見える

共に暮らす家族や友人
触れ合う人びとも
そこに確固としてあると思っている

しかし
これらはすべて
幻(まぼろし)であり夢であるのだ
諸行は無常であり
すべてが移り変わり常ではない

芭蕉(ばしょう)のように心髄がない
中心がない
反響(こだま)のように
その姿形はあるようで 実はないのだ

この世は このように仮の姿として存在し
あの世の実相(じっそう)の世界が
真実の世界であるのだ

しかし さらなる真実は
すべての生けるものの本性は同一で
相違がない 平等である

この真理をさとり知る者は
三種の乗り物は決してなく
  この世に唯(ただ)一つ
すべては仏となれるという
一つの乗り物のみがあると知る
この境地を正しく知ることだ

(「薬草」了)


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