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法華経の詩

法華経の詩(31)

譬喩品 第三(7)

世尊なる仏は
舎利弗(しゃりほつ)にさらに語っていう

一つの譬(たと)えを話した
この譬えには こんな真実が隠されているのだ

燃えさかっている家は
実は この世をたとえているのだ

この世は四苦八苦といって
生老病死の苦しみと悲しみ さらには
嫌な人と共にする 怨憎会苦(おんぞうえく)
愛する人と別れる 愛別離苦(あいべつりく)
求めても得られない 求不得苦(ぐふとくく)
煩悩に惑わされる 五蘊盛苦(ごうんじょうく)
それら苦のために起こる
苦悩と不快 あるいは混乱によって
人びとの心は 焼かれ 煮(に)られ
焙(あぶ)られ 熱せられているのだ
そうして人間たちは
日々の快楽のために 愛欲のために
さまざまな 苦悩に遭遇しているのだ

彼らはそんな苦悩の中にあっても
その苦悩から脱する方法を 知らず知ろうともせず
この世で楽に暮らすそうと
遊び戯(たわ)れ 楽しみにふけり
これが当り前のことと思っている

驚きもせず 恐れることもなく
何も悟らず 何も気づかず
そんな苦悩の日々から 逃げ出そうともしない
燃えさかる家にも似たこの世で
快楽のみを求め 憂(うれ)うことを知らない

真理を追い求め 火宅の世から出で
悟りという本当の幸せを探し求めようともしない

実は私は この世の人びとの真なる父であるのだ
燃えさかるこの世の家にいる人びとを救い出し
苦悩から解放して 仏の智慧という幸(さいわ)いを
与えなければならないのだ


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