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法華経の詩

法華経の詩(28)

譬喩品 第三(4)

世尊なる仏は
舎利弗(しゃりほつ)に続けて語った

舎利弗よ
華光如来―けこうにょらい―となる その国は
清浄にして汚れを離れた
離垢―りく―の国と言われる

この清浄な国は 平らかで
草木は繁り 山水の景色が美しく
のどかで穏やかである
全てが富んで見え
食べ物も美味しく豊かで
実に住むのに心地よい国である

多くの人びとが集まり住み
神々も満ちあふれ
大地は瑠璃という宝石のように輝いている
華光如来は
私と同じように 三種の乗り物について
教えを説くであろう
如来は天変地異の続く悪世でなくても
前世のおける誓願―せいがん―の力によって
教えを説くのだ

この華光如来の出現する時は
偉大なる宝玉で飾られたことを意味する
大宝荘厳―だいほうしょうごん―と
名づけられるであろう

なぜ大宝荘厳と名づけられるのか
それは悟りを求めて修行する求法者を
宝玉というからだ
この時 この清浄なる離垢の国には
測ることもできない多くの求法者が満ちあふれている
その数は如来の智力によってのみ知ることができる

その求法者は 初心者でなく 多くの仏のもとで 
長い間 法を友として善根を培い 智慧を修め
前世の記憶をも持っている者たちだ