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仏事の心構え(160)

仏像の見方について 40 十王信仰

今月は先月の閻魔大王に関連し
十王信仰」(じゅうおうしんこう)についてお話し致します。

中国では仏教が伝わる前から、ある信仰があったのです。

人が死ぬと、死後の世界に十人の王がいて、
亡くなったその人の生前の罪を裁くというのです。

人々が信じていたその信仰と、伝えられた仏教が合わさり、
この十王信仰が出来あがってきました。

日本でも十王信仰が、平安時代に始まったようで、
地方では未だに続けられ、信仰の対象になっています。

村の中に十王堂というお堂があって、そのお堂の前でお経をあげ、供養するのです。

私の住む中殿島(なかとのじま)でも、
お彼岸になると、この十王堂にお参りしています。

十王堂の中には、十王さまが祭られていますが、
その十王の中心が閻魔様であるわけです。

一人ずつ挙げていきますと、
秦江王(しんこうおう)、初江王、宋帝王(そうていおう)、伍官王(ごかんおう)、
変成王(へんせいおう)、泰山王(たいざんおう)、平等王(びょうどうおう)、
都市王(としおう)、五道輪転王(ごうどうりんてんおう)で、
そして閻魔大王になります。

人が亡くなると、
あの世の世界で、この十王が次々に現れ、生前の罪状を調べるのです。

特にその罪状は、
閻魔大王の宮殿にある「浄玻璃鏡」(じょうはりのかがみ)に映し出されるといいます。

この十王信仰は、生前この十王に供養しておけば、
死後の世界での裁判で、その罪が軽減させるという信仰に基づいています。
ですから預(あらかじ)め修めるという意味で「預修」(よしゅう)と言われています。

さらに、
亡くなった人をこの世で遺族が「よい人であった」と心から偲び、追善供養をすると、
その行いも善を行ったという証拠として、閻魔様に報告される
といいます。

この意味で、供養法要も大切なものであることを知ります。

「直葬」(ちょくそう)といって、信仰心なく葬儀供養もしなければ、
それが閻魔様や十王様に報告されて、罪が重くなるということです。
知っておきましょう。

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