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仏事の心構え(143)

仏像の見方について 23 勢至菩薩

今月は勢至菩薩です。「せいしぼさつ」と読みます。

この菩薩は阿弥陀様につき従っている菩薩様です。
阿弥陀様にはもう一人の菩薩様がついていることは、すでに述べました。
それは観音菩薩です。

観音菩薩は慈悲を象徴していました。
こちらの勢至菩薩は、智慧(ちえ)を象徴しています。
阿弥陀様に向かってつねに左に位置しています。

お釈迦様にも文殊菩薩と普賢菩薩がつき従っていましたが、
同じような構図です。文殊が智慧で普賢が慈悲でした。

勢至菩薩の智慧は文殊菩薩の智慧と少し違い、
文殊の方は、徳行を重点においた智慧で、
勢至の方は、人びとを迷いから離れさせ救くわずにはいられない、
意志の力に重点が置かれていると言われています。

観音菩薩と勢至菩薩の違いは、
ほとんど同じ姿をしているので、見分け方が難しいのですが、
たいがい観音様は蓮華の台を持ち、勢至様は合掌をしています。

この合掌はただの合掌でなく、虚心合掌(こしんがっしょう)と言って、
両手を少しふくらませた、そんな合掌をしているのが特徴です。
あるいはまだ開いていない蓮華を持っていることもあります。

観音様との大きな違いは、頭に付けている宝冠の違いです。

観音様は宝冠の正面のところに、
化仏(けぶつ)といって、阿弥陀様をいただいています。
阿弥陀様の形をした仏様が彫られているのです。

一方、勢至様は宝冠の正面に、宝瓶(ほうびん)が彫られています。
一輪差しのようなビンが彫られているのです。

人が亡くなると、阿弥陀様を信じ念仏をお唱えしている人には、阿弥陀様が
観音様、勢至様など二十五の菩薩様を従えて、
浄土から降りてこられると言われています。

このようなことは絵空事であるとすませてしまえば、それまでですが、
こんなに形が明確にしるされ、その働きも明確に示され、
また多くのお寺や信者がいて、今まで守ってきた歴史から推測しても、
真実のことであると思われます。

あまり知られていない勢至菩薩の姿を再度、確認してみましょう。

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