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お釈迦様の生涯

五失と五得―ごしつとごとく―

イラスト・山中一正

仏陀はラージャガハから
パータリ村へと最後の旅に入り
そこで在俗信者たちに法を説いた
資産者たちよ
戒めを犯し(破戒)悪い行いをした者には
五つの災いがおこる
一つは財産を失うことである
二つは悪い評判がたち
三つにはどんな集会に参加しても不安で怖(おじ)ける
四つには死ぬ時に精神が錯乱し
五つには身体が破れ死を迎えたとき地獄に堕ちる
戒めを守らないために この五つを失うのだ

しかし戒めを守り品性のある人には
五つのすぐれた利点がある
一つは財産が大いに豊となるであろう
豊かさは決して悪いことではない
戒めを守り品性あるゆえに

その豊かさを善いことのために使うことができるのだ
二つには良い評判を得ることができる
評判が良いゆえに信用を得て
多くの人から信頼されるようになる
三つにはいかなる集会に出ても
泰然としていておじけることがない
それゆえにまわりの人から相談を受け
大切な仕事も任されるのだ

四つには死ぬ時に精神が錯乱することがない
戒めを保ち品性あるゆえに後悔のない人生を得て
家族や仲間から惜しまれて逝く
そして五つには
その身体が使えなくなって死を受け取るとき
神々の迎えを得て
天の世界へ生まれることができる

あの世の存在は絵空ごとではない
善を積んだ者は善の世界へ逝き
悪を犯したものにはその報いとして
悪なる世界に堕ちるのだ

この五つのすぐれた利点を得るために
資産者たちよ 法を生きる指針として生きるがよい