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お釈迦様の生涯

釈尊の願い(100)

三宝帰依―さんぽうきえ―

仏陀が悟りを開いた初期は
まだ教団の形も整っていなかったので
仏陀のもとで修行をしたいと請えば
仏陀が直々に「来たれ 比丘(びく)よ」
といえば簡単に出家が許された

しかし次第に教団が大きくなって
遠方に広がっていくと
みんながみんな仏陀の所までやって来て
出家の入団式をおこなうことができなくなった

そこで仏陀がいなくても
出家ができる規定ができていった。
基本的な規則は三つの宝に帰依することであった
これを三宝帰依という
帰依とは信じること尊敬することである
これを誓えば教団に入ることができた

まず第一の宝が仏陀である
これを帰依仏(きえぶつ)という
仏陀に帰依することである
仏陀は信じることの大切さをよく説いた
信は人の最高の財であるとか
信がこの世の激流を渡ると

二つ目の宝が法である
これを帰依法(きえほう)という
仏陀の説いた教えを信じ
その教えに従って生きることである
三つ目が僧である
これを帰依僧(きえそう)という
僧とは出家教団であり
在家集団もこのなかに入っていく
教団の規則やあり方を信じ守っていくのである

やがて仏教の教団が力を得てくると
教団の中が治外法権的な性格を持つようになり
さらに規則が厳しくなっていった